本日、『ワダダ・レオ・スミス & ンダ・カルチャー / ゴールデン・ハーツ・リメンバランス』を、帯・ライナーノート付きで再リリースさせていただきます。原盤ちゃぷちゃぷレコード。Bishop Records online shop、Amazon、ディスクユニオン各店、そのほか大手CDショップなどで入手可能です。どうぞ、よろしくお願いいたします。
http://bishop-records.org/onlineshop/article_detail/EXIP0410.html
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- 2016/03/11(金) 12:50:09|
- EXIP0410
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3月末、ドイツの名門レーベルECMより、トランぺッターのワダダ・レオ・スミスの新作が発表されます。フリージャズ周辺では歴史上1・2を争うほどの名トランぺッター。しかしその音楽の射程は広く、ジャズ以上の所まで突き進んで音楽的な展開を見せたミュージシャン。そして、ECMより少し早い3/11に、私が聴いたレオ・スミス作品中、最高の音楽的成果に達したと思える録音『ワダダ・レオ・スミス & ンダ・カルチャー / ゴールデン・ハーツ・リメンバランス』を紹介させていただく事となりました。原盤はちゃぷちゃぷレコード、あらたに解説をつけての再発です。
演奏が強烈なので、デビュー当時より様々なグループに引っ張られた人気プレイヤー。ところが彼の資質は呼ばれプレイヤーに収まるものではなく、トータルに音楽を捕捉し構想出来るだけの構成力や、何を果たすべきかというアーティスト的な嗅覚にも優れます。ところが、名プレイヤーとして声が掛かる事が裏目に出たか、名盤ガイドなどで取り上げられるスミスは優秀なサイドマンに留まるもので、プレイアビリティばかりがフォーカスされがちです。そんな中、強烈な演奏に加え、様々な音楽要素を統合する演奏デザイン、民族音楽に押し込まれた非西洋の楽器群を統括するアンサンブルなど、多方面における彼の能力を見事に録音したものとして、本作は位置づけ出来るかと思います。フリージャズ全盛期を過ぎてから発表されたが故に聴かれる機会を逸したものの、この作品がもう少し広く聴かれたら、本作をスミスの最高傑作に推す人が増えるでしょうし、ワダダ・レオ・スミスの評価はもっと違うものになると思います。また、文化中心地域と地域音楽の衝突という、19世紀以降の音楽史上の(少なくとも弁証法上の)頂点となるだろうトータル・ミュージックの好作としても、聴かれるだけのクオリティを持つ作品と思います。
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- 2016/03/08(火) 19:19:35|
- EXIP0410
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来月3/11に、ジャズ/フリージャズ系のトランぺッターであるワダダ・レオ・スミスのリーダー作品『ゴールデン・ハーツ・リメンバランス』を発表させていただきます。ちゃぷちゃぷレコード原盤、トータルミュージックの傑作ですが、このたびビショップレコーズより、新たに日本語ライナーノートをつけて再発させていただく運びとなりました。フリージャズの文脈でプレイヤーとして捉えられる事の多い音楽家かと思いますが、実際にはプロデビュー後に大学で民俗音楽を専攻するなど、大局的に音楽を捉え、非常に進歩的な音楽を創造するリーダー/コンポーザー的な資質を持つ、優れたアーティストと思います。
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『ワダダ・レオ・スミス & ンダ・カルチャー / ゴールデン・ハーツ・リメンバランス』(Chap Chap / Bishop Records, EXIP0410, \2,315yen +tax)
インドと日本の伝統楽器に、米ジャズが交錯する。フリージャズの雄・ワダダ・レオ・スミスが97年に発表したトータル・ミュージックの傑作。
ワダダ・レオ・スミスは、1941年生まれの管楽器奏者。トランペット/フリューゲルホルンなどの金管楽器を中心に演奏する。アート・アンサンブル・オブ・シカゴやアンソニー・ブラクストンなど「シカゴ前衛派」と呼ばれた、60年代フリージャズ第3世代の中で頭角をあらわし、同シーンを中心に活躍した。本作は、97年にハリウッドで録音されたセックステット編成による録音。編成の時点で大変に独創性が発揮されており、トランペットとチューバの金管セクション、ピアノとドラムがジャズベース、ここにバンスリやタンブーラというインド楽器、これに日本語と英語を往復する朗読や能管などが重なる。全曲にスミス作のクレジットが入るほどの構成力あるデザインの上で、グループ全体でフリー・インプロヴィゼーション的な疾走感ある演奏が展開される。スミスの、プレイヤー/コンポーザー/リーダーのすべての面における実力が発揮されたパフォーマンス。ちゃぷちゃぷレコード原盤に、新たに日本語解説を加えて再発。
http://bishop-records.org/onlineshop/article_detail/EXIP0410.html
- 2016/02/18(木) 20:46:15|
- EXIP0410
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シカゴ前衛派の雄・ワダダ・レオ・スミス『ゴールデン・ハーツ・リメンバランス』のライナー脱稿。
日本とインドの伝統楽器にジャズが重なる。ジャズや西洋音楽の上にほかの民族楽器を乗せる安易なフュージョンではなく、それぞれの楽器の表現や語法・背景にある美観に配慮したうえで、弁証法的還元が音楽上で行われる。演奏も録音も良いが、このコンセプト、見事に成立したアンサンブル、音楽的な挑戦、ここが素晴らしいと感じました。ちゃぷちゃぷレコード原盤、3月11日に日本語ライナーつきで再発です。
http://bishop-records.org/onlineshop/article_detail/EXIP0410.html
- 2016/01/27(水) 10:25:59|
- EXIP0410
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