金野さんは大変な碩学であると同時に、優秀な即興演奏者。神降ろしの音楽、2作連続で発表されたユーラシアン・ポエティック・ドラマの物語背景、共演者として深く関わった経験を踏まえて考察された河崎純というトータルなアーティストの志向性、こうしたものから深められた思索過程は、それ自体でひとつの作品と思えるほどでした。 金野さんのみならず、横井一江さん、齊藤聡さんと、いずれもEurasian Poetic Drama の録音作品を深く掘り下げてくださり、その論考には制作に関わった筈のこちらが学ばされるばかりです。
ちなみに、金野さんと河崎の共演CD『in a trice…』も大変な傑作と思いますので、機会があればぜひ一聴のほどを。金野さん、ありがとうございました。