Bishop Records blog

レコードレーベル"Bishop Records"の、最新情報やこぼれ話など。

ジョン・アバークロンビーのご逝去に関し

JohnA-2.jpg 先月23日、ECMから録音を数多く発表なさっているジャズ系ギタリストのジョン・アバークロンビーさんが逝去なさいました。JazzTokyo誌様に寄稿させていただこうと思っていたのですが、メールの行き違いから(私の一方的なミスです)それが適わなかったもので、短い追悼文を。

 ジャズギターというのは、「バンドの中にひとりだけビバップがいる」と揶揄される事すらある楽器と思うのですが、ジャズの歴史の中で、ジャズギターをコンテンポラリーなフィールドに押し上げる重要な役割を果たしたひとりがアバークロンビーさんなのだと私は思っています。ジャズ全体ではなくギターに限定して見れば、果たした仕事の大きさはマクラフリンさん以上ではないでしょうか。アバークロンビーさんというと、どうしてもデジョネットさんらと共演していたフュージョン的な時代がクローズアップされがちだと思うのですが、私が尊敬して止まないのは90年代の録音群であって、分けてもギター、オルガン、ドラムのトリオで演奏されたアルバム『Tactics』を聴いた時には、自分が抱いていたアバークロンビー像とのあまりのギャップに驚かされました。ギターサウンドこそ、ECMのほかのギタリストと似た印象を与えるエフェクターがかったフュージョン的なサウンドメイクですが、その内容は「ジャズ」を基準に見ると、大変に硬派なものであったように感じます。『Tactics』は、凝ったアレンジが施されているわけでも、明確なコンセプトが打ちたてられているわけでも、斬新な和声的な挑戦があるわけでもありませんが、それだけにアバークロンビーさんの音楽的な視点や身についた肉声がストレートに伝わる素晴らしい演奏と録音だと思っています。
 御逝去から10日近くが経過してしまいましたが、かつての一ファンとして、改めてご冥福をお祈りいたします。

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  1. 2017/09/01(金) 10:34:03|
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