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Bishop Records blog

レコードレーベル"Bishop Records"の、最新情報やこぼれ話など。

照内央晴×松本ちはやDuo 公開レコーディングライブ

20160221.jpg 2016年2月21日渋谷公園通りクラシックス、照内央晴(pf)×松本ちはや(perc) Duo即興、公開レコーディングライブ。まだ自己名義作を発表していない演奏家が、自らのルーツを全身全霊で叩きつけてきた渾身のパフォーマンスだった。閉じた「即興のための即興」ではなく、様々な音楽を前提にした汎性を問われる現代即興として、間違いなく一流。

 ピアノは一聴してフランス近現代からの影響を感じさせ、それを即興演奏に組み込む。この時点で、音楽として充分すぎるほどの魅力を感じた。また、パワープレイで場を制御しに行けるだけの技量を持ちながら、力に頼らずに全体を構成し切った点は、高い演奏能力と作曲能力の双方を問われる現代の即興音楽を演じるに充分な資質と能力を示している。音楽を「習った」優等生タイプでなく、独力で全てを選択・鍛え上げてきたミュージシャン特有の強さも感じた。
 パーカッションの演奏も見事。国内外の如何なる即興音楽シーンでも通用するだけの技術を既に獲得していると思う。ただし、表現がダイナミクス方面に偏っており、また自分で音楽の劇的構成を作れない。実験や無意識に逃げない、意志ある「音楽的な」即興に踏み込みたいのであれば、反応や音楽全体の増幅だけではなく、音が向かう先の明確なデザインを自ら描く必要がある。

 デュオ全体のパフォーマンスは、圧巻と言えるほどに素晴らしかった。演奏のレベルも、具象しえた音楽も、世界の即興音楽史上に残してしかるべき見事なものであったように思う。即興演奏に限らず、最近これほどのライブパフォーマンスを見た記憶がない。ただ、伝統的な西洋芸術音楽型のクライマックスを持つドラマ型の音楽を狙った以上、クライマックス後のコーダ処理は課題かも知れない。しかし、音楽のライブ・パフォーマンスで、しかも即興で、完全は不可能。この程度の些細な弱点など消し飛ぶほどの、すべてをぶつけてきた素晴らしいパフォーマンスだった。


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  1. 2016/02/22(月) 10:13:46|
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